世にも不思議な損保の世界

現役損保社員として20数年、業界に対して思うこと、保険やお金に関する話を面白おかしくつづります。

掛け金は一体どこへ

f:id:otokichikun:20170716232601j:plain

生徒総合保障制度や学生総合保障制度と呼ばれる保険。

保護者は自分の子どもの安全を祈ってこの保険に入ります。

ケガをしたら大変、自らに万が一のことがあったら大変、

そんな思いで大切なお金を支払います。

 

平均すると年間掛け金1万円くらいです。

大学4年間だと4万円、中学や高校3年間だと3万円。

結構な掛け金ですよね。

 

保護者は入学案内に同封されている加入パンフレットを読みます。

そこには加入が強制であるかのように学長や校長の推薦文が付いています。

そして保護者は同封されている郵便振替依頼書を握りしめて郵便局へ。

 

3万円から4万円、ものによってはもっと高額の掛け金です。

振込先は「〇〇大学総合保障制度係」などと書かれています。

もちろん大学に直接振り込まれていると思いますよね。

 

ところがこれ、その多くが担当代理店の管理する口座です。

代理店は郵便局に「株式会社△△(代理店名)〇〇大学総合保障制度係」

という口座を作ります。

 

そしてパンフレットに挟む郵便振替依頼書には前半部分の会社名を外します。

「〇〇大学総合保障制度係」と記載します。

まるで大学の口座のようですよね。

これが代理店の口座なんて誰も思いません。

 

一般の代理店がお金を集めていると知ったら加入をためらいますよね。

こうやってあくまで学校が募集しているかのように見せるのです。

こうして良く分からないままに入学金か何かと同じように払ってしまいます。

 

もちろんこれが狙いなわけですが。

皆さん、どう思われますか?