世にも不思議な損保の世界

現役損保社員として20数年、業界に対して思うこと、保険やお金に関する話を面白おかしくつづります。

危険な保険

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当時保険業界にコンプライアンスという概念が登場しました。

正しくないことは全て見直す、というのが基本です。

業界側からするといきなり規制が厳しくなりました。

というかそれだけいい加減な保険が多かったかということです。

 

そんな時代、先の高校野球の保険は危ないお金の集め方をしていました。 

団体の保険というのはいったん団体が加入者からお金を集めます。

その保険も本来であれば団体の代表がお金を集めるべきでした。

 

ところが何らかの理由でそれができなかったのでしょう。

あるいは団体側から断られたのに保険をスタートしたかったのでしょうか。

あろうことか当時の担当者の個人口座を使って集金をしていたのです。

 

私の担当する直前に始末書が提出されていました。

当時の担当者の上司が書いた始末書(経緯書)でした。

担当者がやめたのをいいことに、担当者が勝手にやったことになっていました。

 

一担当者がそんなことをするはずがありません。

1つの契約を取ることでクビを賭けるなんてしません。

どうやら退職後に責任を押し付けられたようです。

その担当者もそうした会社に耐えられずやめていったのでしょう。

 

保険料も適当、そして危険な集金方法。

何千万もの保険料が一旦保険会社社員の個人口座に入る保険。

着服を疑われても言い訳なんてできません。

 

下手するとその責任が押し付けられる。えらいところに来てしまった。

その時は背筋が凍る思いでした。

幸い自分が来た時には解消されていたので良かったのですが。

 

きっと他にもこんなことがたくさんあるのだろう。

 

私の予感は当たっていました。 

その後続々と危ない契約が出てきました。

私の担当外にも存在していました。 

 

皆さん、どう思われますか?